人事に関するビジネスパーソン1000人調査
第1回【人事部のイメージ】

人事に関するビジネスパーソン1000人調査の結果について、分析・考察を行いました。
3回に渡ってレポートしていきます。

第1回は、人事部門が社員にどう見られているかについてレポートします。

人事部門のイメージに関する10の設問について、Aの回答がポジティブな見方、Bの回答がネガティブな見方という設計にしていますが、10の設問のうち「B及びどちらかというとB」と回答の比率が51%以上のものが9つあり、社員の方からの人事部のイメージは決して良いものではないという印象を受けます。その中でも「B及びどちらかというとB」という回答比率の高い設問(60%以上)を取り上げ、その理由を推測してみます。

「日の当たらない縁の下の力持ち」…69.4%

従来型の経営層の指示のもと、労務管理などの後方支援が中心というイメージが根付いているからなのかもしれません。

「権限は強いが、専門性がない」…60.2%

経営層の指示のもとに動くというイメージから、専門性がなくてもできるのに、採用や人事異動、制度の設計など、ビジネスパーソンのキャリアに大きな影響を与える権限を持っていると思われているのではないでしょうか?

「現場の苦労や課題をあまり理解していない」…63.0%

制度や教育を含めた各種施策が、現場の事情を考えたものではなく、むしろ現場の負担を増しているものになっていたり、現場が求めているものとの齟齬が発生している可能性が考えられます。

「内向きで守りを重視している」…63.3%

人事は基本的には内部管理の仕事ゆえ、内向きというイメージなのかもしれません。また、制度や異動など、どうしたら社員が納得してくれてくれるかを考えながら慎重に事を進めるため、チャレンジよりは守りというイメージが強いのではないでしょうか。

全体的に人事部は給与支払いや社内ルール整備といったコントロール業務、あるいは従業員向けのサービス業務を主として担う「管理部門」という印象が強いということが言えると思います。